夢の涯てまでも

月曜日は、今までにないくらいやる気が出なかったので、早目に家に帰って23時くらいには寝ました。夢見が滅茶苦茶悪いのと、部屋が蒸し暑いせいで起きてしまったじゃないかよ。ったく、どうしてくれんのよ♪
 ’夢’といっても「独立して店を持ちたい!!」とか「年収1,500万」とか、こう現実にマイルストーンを設定出来る(達成するかは判らん)目標じゃ無くて、現か幻かってやつね。
 素面の時の’夢’と違って、こっちは深層心理からボコボコと浮き上がるスナップショットの起承転結無しみたいなもんだから、眠りが浅い時に目覚めてから覚えてたりするとヤな感じですよね。
 ヤな感じというのは、起きた後に論理的にそのシチュエーションを説明しづらい、または脈絡が無い(ように思える)からです。
 で、ヴェンダースの「夢の涯てまでも」(ISBN:B00005FW7L)を思い出しました。これって日本でDVD化されてないの?確かに酷評された大作なんですけどね。
 自分の見た夢を録画・再生出来る機械を巡った話なんですけど、長尺過ぎたんですよね。個人的には1/3程度カットすれば傑作だったかもしれません。ラスト近くの自分の夢の再生に執り付かれてしまって、現を放棄してしまうシーンが何ともアレなんで印象深いです。
 あと笠置衆が出演してるのは小津トリビュートということもあって、感慨深いですね。
 そうそう、サントラはまごうことなき傑作です。ルー御大、パティ・スミスU2、R.E.M、コステロ、CAN、ラノワ先生、Talking Headsと揃い踏みな面子でありながら、ロードムーヴィーのサントラとして十二分に成立してるところは神掛っています。ハリウッドのサントラが本編と関係無い大物の新曲をフューチャーした挙句、本編でかかってたっけ?なことを考えると、企画と選曲の勝利です。
 ちなみに私は表題曲の「Until The End Of The World」でU2オタになりました。というよりも代ゼミの西谷先生のテキストに掲載されてた訳が良かったせいかもしれません。
 脱線ついでに言うと、POPMARTツアーあたりからボノが歌詞を変えてるんですが、原曲の歌詞の方が美しかった感も否めない。
 I was down the hold just passing time→I was down the hold just 'killing' timeに変わってるんですが、意味は大きく変わらないんだけども、「(俺が)ヒマつぶししてんだよ」より「時間が無為に過ぎ去る」みたいな方が綺麗だよな。実際の語法やらニュアンスは図りかねるけどね。
 ヴェンダースなら「パリ、テキサス」(ISBN:B000057HM2)や「東京画」(ISBN:B00005G0ME) なんかが代表作になるんでしょうか。
 おっと、リメイクがおぞましかった「ベルリン・天使の詩」(ISBN:B00005G0MF)を忘れちゃいかんよな。ヴェンダース自体が撮った続編に関してはルー・リード御大が出演したことと、仏映画みたいなラストしか記憶に残ってません。
 (追記)’果て’じゃなくて、’涯て’ですね。現在はビデオでしかリリースされてないようですが、DVDによるリリースが待たれます。