部屋で着替えようとクローゼットを覗いてふと思ったこと。
去年以前のシーズンものばっかじゃん。
 今年はスーツの替えをThe SUPER SUITS STOREで買っただけですわ。
 思えば、HEPのJEAN PAUL GAULTIERが閉鎖されてから、自然と衣服に金をかけなくなったもんだ。メンズのゴルチェだけの店というのは、ブランドの購入層を見れば、そもそも無理があるのは判る。近隣の他店舗と含めて梅田ESTに統合されても致し方あるまい。只、買うのをそっちのけで数時間、芸能人の誰が「ズラ」とか、「○×▲マニア」だとかくっちゃべったり、新作の写真を眺めたり、コレクションのビデオテープを貸して貰ったりと非常に居心地の良い店舗だったので未だに残念っす。
 上野の森美術館で見たオートクチュールの展示は素晴らしいの一言だったし、ゴルチェのデザインは今でも好きだ。
 少々、縫製や生地が悪かろうが、流行通信で毎回、絶賛されるようなメインストリームからは零れようが、漢字のモチーフが相当、ださかろうが、地味なアイテムでもどっか特異で、衣服の機能性は相当、放棄していて、洗濯がかなり困難なデザイン、といった実に愛すべき’無駄’が我が煩悩の収拾欲をかきたてるもんで、約2年間程は毎シーズン散財しとりました。
 只、最近はエルメスのデザイナーとしても自分のブランドでも、レディースに俄然、気合が入ってるせいなのか、メンズのデザインには購買欲が全く、沸かん。流石に私みたいな、30の凡庸なサラリーマンがコレクションものを着るのは惨めで滑稽なんだけど、今年の巻きスカートも、散々ぱらやってたパターンなのでショックを受けなかったのが逆にショックだった。
 しかし仕事で某ショッピングセンターのPOS導入のお手伝いをした時に、店舗巡回中に普段、歩かないレディースのフロアを見て、思ったのはメンズの衣服は選択肢も少ないし、割に高いのに比べると、レディースの衣服はそこそこデザインの良いもので値段の安いものが大量にある(ように見えるだけ?)ことだわ。
 やっぱり企業が売れる層の予め居るところに、きっかり費用を掛けて、売上を挙げて、利潤を生み出して、コストを下げれるシステムになっとるんですな。
 百貨店のフロア見ても、家族連れのお父さんがウロウロ出来るとこないもんな。ベンチに座って疲れてる世のお父さん達ガンガレ、男性にも安くて、格好良くて、選べる選択肢を増やすんだ!!母ちゃんの化粧品より、可愛いクソガキのオモチャより、普段の紳士服売り場に無いアイテムを探して買っちゃおう♪
 でも、そういった層の購買欲求を満たそうとするマーケティングはことごとく失敗してますね。